文豪ストレイドッグス 太宰治と黒の時代 【朝霧カフカ 著】 感想

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    JUGEMテーマ:角川ビーンズ文庫総合

     

     角川ビーンズ文庫から出た、文ストの小説版。

     

     番外編みたいな位置づけなのだが、文スト本編の背景及び人間模様を理解するうえで欠かせない一冊になっている。

     

     それゆえ、アニメ第二クール初めの四話分を消費する熱の入れようだった。

     

     アニメ放送中に購入し、サラッと呼んだのですが、アニメ放送を終えたので、補完する意味でまた読んでみた。

     

     

     

     文豪ストレイドッグス 「太宰治と黒の時代」

     

     

     時間軸でいうと、マンガ本編が始まる四年前が舞台。サブタイの「太宰治と黒の時代」の通り、太宰さんのポートマフィア幹部時代の過去話になる。……といっても、太宰さんの友人で、ポートマフィアの最下級構成員である織田作之助(通称:織田作)の視点で描かれている話だった。

     

     ポートマフィア幹部の太宰治、情報員の坂口安吾、そして最下級構成員の織田作之助は、組織内での階級も立場も超えた友人関係だった。でも、組織のボスである森鴎外から突然呼び出された織田作は、そこで安吾が消息不明になったと聞かされる。ボスの命で安吾探しを始める織田作。

     

     昨日の晩までは、普通に一緒に飲んで、とりとめのない会話をしてたのに。もともと互いの事は一切知らず、仕事からちょいと外れた居心地のいい夢みたいな空間だったんだろうね、三人にとって。だから、なにかが少しずれただけで、嘘のようにガラガラと崩れていく様があっという間になるのは仕方ないことかもしれんね。

     

     結局、安吾はマフィアとミミックの二重スパイどころか、異能特務課のエージェントが本職である三重スパイだったという、映画のスパイ主人公も真っ青になる程の立場だったのには、さすがに「えー」と思った。いやかなりスゴイよ…。

     

     

     この小説で良かったのは織田作というキャラです。クールで淡白だが、かといって冷淡ではなくどこか芯に温かさがある、そんな印象のキャラでした。太宰がボケても厳しいツッコミをいれず、そうかと静かに聞き、養っている孤児たちの悪ふざけも冷静に対応し、カレーは激辛も何事もなかったように普通に食して好物とし……本当に変わった人でした。でも太宰さんが「癒される」と思うのも、特務課の黒服部隊と去ろうとする安吾さんが名残惜しそうに一瞬振り返るのも、分かる気がした。

     

     それだけに、彼の最期は衝撃的でした。ミミックの敵ボスと戦って、相討ちの最期を迎えるなんてさ。生きていて欲しかった。死なせるには惜しいキャラでしたよ。

     

     ミミックの長であるジイドは、最後まで理解できなかった。かつてはある国の優秀な軍人だったのに、味方の奸計に嵌められて彷徨うことになり、各地を転々として、死に場所を求めていた件は理解できるものの、それを何故に織田作にぶつけるのか。

     

     できれば、他の人に当たってください。いや当たればよかったのに。

     

     でも織田作しかいなかったんだろう、彼にとっては。ジイドの異能力って、相手の数秒先の未来が見えるものだし、戦闘の技量もあって、なかなか自分を倒してくれる相手がいない。織田作にしかすがることができなかったのだろう。

     

     

     印象に残るラストシーン。アニメでは、息を引き取る織田作の手が、太宰さんの顔の包帯を取ったかたちになっていた。しかし、小説では、太宰さんに看取られ、タバコを銜えて吸った後、亡くなっていた。どちらのシーンもいいですが、どっちかというと、ここはアニメの方が良かったよ。好みの問題だね。

     

     あと、小説版では、特務課に戻った安吾が、任務前、バーで三人揃って撮った写真を見ていたところ、それに太宰さんが織田作の墓参りに行ったシーンがあった。アニメではこれらのシーンはなかった。カットされたのかな。

     

     あと、芥川君が……まァ、いいか。

     

     太宰さんが、ポートマフィアから抜け姿を消し、武装探偵社へ転職した経緯が分かる話であるので、文スト見る時は、必見になる話だった。

     

     ……でもこれ、小説版ではなく、マンガ本編で誌面割いてやった方がよかったのではないだろうか…と、ふと思った。

     

     

     

     


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      • 2020.09.20 Sunday
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